
PC起動時にBIOSが立ち上がるのはなぜ?原因と5つの対処法
パソコンを起動したときにBIOS画面が立ち上がった場合、どのように対処すればいいのかわからず、悩む人もいるのではないでしょうか。BIOS画面が立ち上がる理由は複数考えられるため、状況にあわせて対処することが大切です。
この記事では、パソコンを起動したときにBIOS画面が立ち上がる際の原因や対処法を解説します。自分では対処できないときの解決策も解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.BIOSとは?
- 2.PC起動時にBIOSが立ち上がる原因
- 2.1.SSDやメモリの接続不良
- 2.2.ハードウェアの故障
- 2.3.ハードディスクの認識エラー
- 2.4.CMOS電池の劣化
- 3.BIOSが立ち上がるときの対処法
- 3.1.ハードウェアの接続を確認する
- 3.2.起動デバイスの設定確認
- 3.3.CMOS電池の交換
- 3.4.BIOSの初期化
- 3.5.Windowsを修復する
- 4.それでもBIOSが立ち上がるなら修理の検討を
- 5.ドスパラのBIOS画面の修理事例
- 6.BIOSが立ち上がるトラブルはドスパラにお任せ
- 7.頻繁にBIOSが立ち上がるなら相談を!
BIOSとは?
BIOSとは「Basic Input/Output System」の略で、パソコンのハードウェアを制御してWindowsをはじめとしたOSが動作できるようにするプログラムです。
BIOSはパソコンの中心となる基盤であるマザーボードに搭載されており、CPU・メモリ・ストレージなどのハードウェアが正しく動作するように制御しています。
さらにBIOSを拡張した新しいシステムとしてUEFIがあります。UEFIはセキュリティシステムが強化されており、信頼されないソフトウェアによる起動を防止するため、コンピューターウイルスからシステムを保護することが可能です。
一般的にBIOSという言葉は、従来のBIOSとその後継であるUEFIの両方を指すことがあります。
PC起動時にBIOSが立ち上がる原因
パソコンを起動したときにBIOSが立ち上がる原因は、下記の4つです。
- SSDやメモリの接続不良
- ハードウェアの故障
- ハードディスクの認識エラー
- CMOS電池の劣化
当てはまる理由がないか確認して、その後にどのような対処が必要なのかを理解しましょう。
SSDやメモリの接続不良
パソコンを起動したときにBIOS画面が立ち上がるのは、ハードディスクやSSD、メモリなどの接続不良が考えられます。いままで問題なく使用できていたにもかかわらず、急に立ち上がるようになったのであれば、この理由を疑いましょう。
SSDやメモリの接続がゆるむ理由は、パソコンを動かしたことの可能性があります。動かした覚えがなくても、掃除のときにケーブル付近に触れていれば、ゆるむ可能性もあるでしょう。
ハードウェアの故障
SSDやメモリなどのハードウェアが故障していることで、BIOSがストレージを認識できず、起動できなくなっている可能性もあります。ハードウェアが故障する原因は、機械的な損傷や電子部品の劣化、電気的なショートが考えられます。
パソコンの部品は使用する年月が長ければ劣化するため、目立った理由がなくても故障する可能性はありえるでしょう。長期間使用しているパソコンでBIOS画面が立ち上がった場合は、ハードウェアが原因の可能性も視野に入れてください。
ハードディスクの認識エラー
ハードディスクやSSDの接続がゆるかったり、設定にミスがあったりすると、BIOS画面で認識できずパソコンが起動できないことがあります。きちんと接続されているにもかかわらず、ハードディスクが認識できない場合は、ケーブルが断線しているのかもしれません。
ハードディスクが認識しない理由は多岐にわたるため、状況にあわせて対処法を考えることで、解決できる可能性が高まります。
CMOS電池の劣化
パソコンの起動時にBIOS画面が立ち上がるときは、マザーボードに搭載されているCMOS電池が切れている可能性も考えられます。CMOS電池が切れているかどうかを見極めるためには、起動時にパソコンの時計表示が狂っていないか確認しましょう。
CMOS電池の平均的な寿命は3〜4年ほどといわれているため、パソコンを長期間使用している場合は電池切れを起こしている可能性があります。
BIOSが立ち上がるときの対処法
BIOS画面が立ち上がったときは、パソコンを起動させるために必要な対処法を理解しておきましょう。理解せず作業を進めてしまうと、パーツの損傷やソフトウェアの不具合につながる可能性もあります。
ここでは、BIOSが立ち上がるときの対処法を解説します。
- ハードウェアの接続を確認する
- 起動デバイスの設定確認
- CMOS電池の交換
- BIOSの初期化
- Windowsを修復する
ハードウェアの接続を確認する
パソコンを起動したときにBIOS画面が立ち上がった際は、ハードウェアの接続を確認しましょう。ハードウェアの接続を確認するためには、マウスやキーボードなどの周辺機器を取り外し、パソコンが正常に起動するかどうかを試しましょう。
ハードウェアの接続を確認する流れは、以下のとおりです。
- パソコンの電源をシャットダウンする
- 周辺機器や電源ケーブルを抜く
- ケースを開け、ハードディスクやSSD、メモリの接続状況を確認
- すべてのケーブルや部品がしっかりと接続されていることを確認し、必要に応じて再接続
- 1〜2分程度放置する
- 再起動して、問題が解決したか確認
ノートパソコンを使用している場合は、バッテリーの外し忘れに注意しましょう。
起動デバイスの設定確認
BIOSの起動デバイスの設定を確認することで、症状が改善する可能性があります。
BIOSの起動デバイスの設定を確認するときは、パソコンを立ち上げて最初にF2キーを連打しましょう。F2キーを連打することでBootタブに移動し、起動順序を確認できます。
OSがインストールされているハードディスクやSSDが最初に起動するように設定しなおし、変更を保存しましょう。変更を保存し忘れると同じ作業が必要になるため、注意が必要です。
なお、設定を変更する場合はデータの消失を避けるためにバックアップを取っておきましょう。バックアップを取り忘れると、万が一何かあったときに大切なデータが消えてしまいます。
CMOS電池の交換
マザーボードのCMOS電池が切れた場合は、電池交換をすることでBIOS画面が立ち上がる問題が解決できる可能性があります。
マザーボードのCMOS電池を交換するときは、以下の流れで行いましょう。
- パソコンの電源を切る
- 電源ケーブルを抜く
- 1〜2分放置して放電する
- ケースを開ける
- マザーボード上のCMOS電池を確認する
- 古い電池を取り外す
- 新しい電池を挿入する
- ケースを閉じ、再起動
CMOS電池には一般的にCR2032とBR2032が使用されるため、もともと入っていたものと同じ規格の電池を購入しましょう。さらに、バッテリー交換時は注意点もあるため、マザーボードを破損させないためにもあわせて下記の記事に目を通しておきましょう。
マザーボードの電池交換方法を解説!寿命のサインや注意点も完全網羅
BIOSの初期化
BIOS画面の設定をリセットすることで、正常に起動することがあります。
一般的にBIOSの設定を変更する必要はないものの、人によっては自分が使いやすいように変更している場合もあるでしょう。その際に不具合が起きてしまい、正常に起動できなくなっているかもしれません。
BIOSを初期化するときの手順は以下のとおりです。
- パソコンを起動する
- すぐにF2キーを押す
- 「Load Default Settings」または「Load Optimized Defaults」を選択
- 設定を保存し、再起動
BIOSを初期化する際はバックアップも忘れずに取っておきましょう。
Windowsを修復する
パソコンの電源をつけたときにBIOS画面が立ち上がるのは、OSを起動する際に問題が起きて実行できていないことが考えられます。OSに問題がある場合は、修復することで解決する可能性が高まります。
Windows 11の修復手順は以下のとおりです。
- メインボードのロゴマークが表示されるタイミングで、「リセットボタン」または「電源ボタン」を長押し
- 2回繰り返す
- スタートアップ修復の画面で「詳細オプション」をクリック
- 「トラブルシューティング」をクリック
- 「詳細オプション」をクリック
- 「その他の修復オプションを表示」をクリック
- 「スタートアップ設定」をクリック
パソコンを起動したとき、すでにスタートアップ修復の画面が表示されているのであれば、1と2の作業は不要です。
それでもBIOSが立ち上がるなら修理の検討を
自分でできる対処法を行ってもBIOSが立ち上がってしまう場合は、ハードウェアの故障が原因になっていることも。ハードウェアの故障を自分で修理しようとするのは、リスクが高いためおすすめできません。
しかし、買い替えを検討すると費用がかかります。専門業者に修理の可否を確認し、改善するのであれば買い替えより安く済む可能性があります。場合によっては即日で修理が完了できるので、比較的時間もかからないでしょう。
故障したハードウェアによっては無理に自分で修理を試みると、大切なデータが消失する可能性もあります。専門業者であれば故障したハードウェアの特定から交換までを任せられ、自分で調べるよりも手間や時間が少なくなります。
ドスパラのBIOS画面の修理事例
ドスパラでは、実際にBIOS画面に入ってしまうときの修理に対応した実績があります。依頼時に行われる作業や必要な費用を確認しておき、自分が依頼するときの参考にしましょう。
ここからは、ドスパラのBIOS画面の修理事例を解説します。
- 事例1:ガレリア 起動するとBIOS画面に入ってしまう
- 事例2:電源を投入後、BIOS画面になってしまう
- 事例3:ノートパソコンの電源を入れるとBIOS画面が出てくる
事例1:ガレリア 起動するとBIOS画面に入ってしまう
パソコンを起動させるとBIOS画面に入ってしまうため、持ち込まれた事例です。
詳細診断を実施した結果、BIOS上でSSDが認識されていないことを確認しました。検証用のSSDでは正常に起動できることを確認したことから、Windowsが起動しない原因としてSSDの不具合と判断しました。
データ保存用のDドライブSSDにも経年劣化の兆候が見られるため、後々パソコンの動作を妨げないように取り外しを行い、USB端子から外部接続で外付け化することをご提案、実施しています。
作業内容は、SSD交換とWindowsのインストール、SSDの外付け化です。作業終了後は、起動確認と動作確認を実施し、異常がないことを確認した後、外付け化したSSDとあわせてパソコンを返却しました。
作業工賃 |
35,680円 |
パーツ代 |
11,290円 |
合計 |
46,970円 |
※価格は記事作成時のものです。
ガレリア デスクトップパソコン修理、起動するとBIOS画面に入ってしまう
事例2:電源を投入後、BIOS画面になってしまう
パソコンの電源をつけてもWindowsが起動せず、BIOS設定画面から先に進まないとのことで持ち込まれた事例です。
店舗にて、パソコンの状態を確認したところ、起動時にBIOSが立ち上がってしまう症状を確認しました。詳細診断を実施した結果、SSDが認証されていないことを確認したため、SSDの認識不良と判断しました。
作業内容は、SSD交換とWindowsのインストールです。
作業完了後は起動確認を実施し、問題がないことを確認したうえでパソコンを返却しています。
作業工賃 |
24,680円 |
パーツ代 |
7,290円 |
合計 |
31,970円 |
※価格は記事作成時のものです。
デスクトップ パソコン修理、電源を投入後、BIOS画面になってしまう
事例3:ノートパソコンの電源を入れるとBIOS画面が出てくる
ノートパソコンで電源を入れるとBIOS画面になってしまい、たまにWindowsを起動できるもののフリーズや再起動などのエラーが発生するとのことで持ち込まれた事例です。
診断を実施し、SSDの健康状態を監視・確認できる検証用ソフトにて確認したところ、スマートエラーが発生していることを確認しました。さらに、検証用SSDをお客様のパソコンに組み込み、起動確認を行ったところ正常に起動できることを確認し、SSDの不具合と判断しました。
作業内容は、SSDの交換とWindows再インストールです。作業終了後は、起動確認と動作確認を実施し、問題はなかったためパソコンを返却しています。
作業工賃 |
14,980円 |
パーツ代 |
14,980円 |
合計 |
29,960円 |
※価格は記事作成時のものです。
サードウェーブ ノートパソコン修理、電源を入れるとBIOS画面が出てくる
BIOSが立ち上がるトラブルはドスパラにお任せ
パソコンを立ち上げたときにBIOS画面が表示される、Windowsが起動しないなどのトラブルにお困りのときは、ドスパラにお任せください。ドスパラは累計で20万台以上のパソコンを修理した実績があり、さまざまな視点からパソコンの不具合の原因を突き止めます。
全国各地に修理店舗があるため、お近くの店舗に持ち込みが可能です。宅配引取や訪問サポートプランも用意しており、パソコンの持参が難しい場合でも対応します。
さらに、ドスパラでは修理とあわせてパソコンのクリーニングも実施できるため、長く使用しているパソコンのメンテナンスにも最適です。大切なパソコンをなるべく長く使用できるよう、少しでも気になることがあればぜひご相談ください。
頻繁にBIOSが立ち上がるなら相談を!
パソコンを立ち上げたときにBIOS画面が起動するときは、ドスパラにご相談ください。BIOS画面の設定変更や初期化は、データが消失するトラブルもありリスクが高めです。
ドスパラであれば、さまざまな視点からBIOS画面が立ち上がる原因を究明し、対処法の提案ができます。実際の作業もプロの手によって行われるため、万が一の故障のリスクを下げられるでしょう。
大切なパソコンを長く使用するためにも、ぜひドスパラの利用がおすすめです。