自宅のパソコンをゲーミングPCにアップグレード!?気になる方法とは
はじめに
筆者の個人的な感覚ですが、パソコンでゲームをしてみたい、という人を最近よく見るようになりました。
e-sports等の影響が大きいのか、これまでパソコンやゲームなどにまったく興味のなかった層にも広く認知されてきているように感じます。
でも、「パソコンでゲームをするためにはゲーミングパソコンが必要」って聞きますよね。そしてそのゲーミングパソコンはちょっとお高い…と、やりたくてもなかなか手が出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は一般的なパソコンをゲーミングPCにアップグレードする方法について、某オンラインゲームで9年間光の戦士冒険者をしているMMORPG好きな筆者が紹介していきたいと思います。
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.ゲーミングPCとは?普通のパソコンとの違い
- 3.一般的なパソコンでゲームができるようにするには
- 3.1.グラフィックボードを交換する
- 3.2.CPUを交換する
- 3.3.マザーボードを交換する
- 3.4.CPUクーラーを交換する
- 4.まとめ
ゲーミングPCとは?普通のパソコンとの違い
まずはゲーミングPC、ゲーミングパソコンについてさらっと説明します。
ゲーミングパソコンとは、ゲームをプレイするために必要とされる性能を備えたパソコンのことを指します。
ゲームといえば据え置き型ゲーム機や携帯ゲーム機をつかって遊ぶもの…とイメージする方も多いかと思いますが、パソコンゲームは実は20年以上も前から存在しています。
パソコンゲームといっても、その内容には様々なものがあります。
トランプカードを使用した「ソリティア」や「大富豪」といったオフライン(インターネットに接続しない状態)で遊べるもの。
オンライン(インターネットに接続した状態)だと、自身がキャラクターを操作して他のプレイヤーと強力しながら目標を達成していくMMORPG、他プレイヤーとチームを組み銃などを用いて敵チームを倒すシューティングゲーム(FPSやTPSなどの種類があります)などがあります。
こういったパソコンゲームは、「パソコン」という性能が並列化されていないハードウェアを使用するため、ゲーム機用のゲームと違いゲームタイトルによって必要なマシン性能が異なります。
具体的にいうと、
- ソフトウェアを動かす上で演算処理能力は十分か
- 3Dグラフィックを表示し続けることのできる映像出力性能が足りているか
- ゲーム中フル稼働する各パーツの熱を冷却する性能が足りているか
この3つが最も重要とされる要素です。
例えば、「オフラインでトランプゲームをプレイしたい」場合。
トランプゲームにもたくさん種類があるので断言することはできませんが、基本的に3Dグラフィックでないことが殆どで、その場合はパソコンの基板であるマザーボードに組み込まれている映像出力性能で問題ありません。
また、演算処理能力もある程度あれば大丈夫で、最近のパソコンに搭載されているCPUなら性能は十分です。多少の熱を冷ますための冷却ファンも標準搭載されていますから、「ゲーミングパソコン」と銘打った製品でなくても遊ぶことができます。
では「MMORPGやFPSをプレイしたい」場合はどうなるのか。
最近のMMORPGやFPSゲームは、3Dグラフィックが用いられている場合がほとんどです。そのため映像出力性能が高くなければなりません。
マザーボードに直接組み込まれている映像出力性能では足りませんので、「グラフィックボード」という高解像度な映像の出力をすることのできるパーツを搭載している必要があります。グラフィックカード、ビデオカードと呼ばれることもありますが、すべて同じものを指しています。
演算処理能力については、グラフィックボードの性能を引き出すためミドルレンジ(中くらいの性能)以上のCPUが必要です。
また、この手のゲームはパソコンの性能をフル活用しますので、各パーツから熱が発生します。ふつうに使っている分にも熱は発生するのですが、ゲーム中はさらに高温になってしまうため、一般向けPCよりも冷却性能の高いクーラーが搭載されていたほうが安心です。
これら「3Dゲームをプレイするために必要な性能をもったパソコン」が、一般的にゲーミングパソコンと呼ばれています。
※ゲームタイトルによって必要スペックが異なります。あくまでも参考程度に留めてください
一般的なパソコンでゲームができるようにするには
さて、それでは一般的なパソコンをゲームができるようにするにはどうしたらいいのか?
その答えは、必要なパーツを「追加する」または「必要に応じて交換する」です。なお、パーツの入手難度や作業難度から、アップグレード可能なのはデスクトップパソコンのみという前提でお話しします。
まず追加するパーツについて。ずばり「グラフィックボード」が非搭載の場合は追加する必要があります。
ゲーミングPCと銘打っていなくても搭載されている場合があるので、確認しておきましょう。
次に、必要に応じて交換すべきパーツは
- グラフィックボード
- CPU
- マザーボード
- CPUクーラー
この4つになると思います。それぞれ理由と選び方を紹介していきますね。
※メモリは8GBあればゲームだけならプレイできることが殆どなので、今回は外しています。
グラフィックボードを交換する
すでに搭載されている場合、なにが搭載されているのかをまず確認しましょう。
確認の方法は、Windowsのタスクマネージャーで確認する(Windows10/11)のが最も簡単だと思います。
Windows10の場合)タスクバーを右クリック
Windows11の場合)スタートボタンを右クリック
共通)「タスクマネージャー」を開く→「パフォーマンス」タブを開く→「GPU」を選択
→タスクマネージャーウィンドウ内右上に表示されます
つぎに、プレイしたいゲームの要求スペックを確認してください。指定されているものがあれば、それ以上の性能をもつ製品を選べばOKです。
参考に、ドスパラのグラフィックボード性能比較を参照してみてください。
「ゲームタイトルが分からない」「とりあえずゲームもできるようにしておきたい」といった場合、筆者のオススメはRTX 3060です。だいたいのゲームの要求スペックは満たしていますし、コストパフォーマンスが高いと思います。
ここで1点注意していただきたいのが、プレイしたいゲームの今現在の要求スペックを満たしているにすぎないということです。
オンラインゲームは開発が進む中、どんどん新しいバージョンにアップデートされていきます。アップデート内容によっては要求スペックが上がる場合がありますので、単純に「パソコンが壊れるまでずっとプレイできる」わけではないということを頭の片隅に入れておいてくださいね。
また、パソコンケースはいろいろな形状のものがあります。大きなものであれば問題ありませんが、中にはサイズが小さくてグラフィックボードが物理的に入らないものも。
そういった場合はパソコンケースごと交換してしまうのが良いですが、ほとんど最初から組み立て直しになるため初心者にはオススメしません。「グラボ買ってきたはいいけど、これ入るかな?」と不安になったら専門店に相談しましょう。
もちろんドスパラでもご相談に乗りますし、「組立代行」サービスがありますので代わりに組み立てることもできますよ。お気軽にお問い合わせくださいね!
CPUを交換する
こちらも、まずはなにが搭載されているか確認しましょう。コンピューターのシステムから確認することが出来ます。
Windows10の場合)スタートボタンをクリック→歯車マークの「設定」を開く→「システム」をクリック→「バージョン情報」を選択
Windows11の場合)スタートボタンを右クリック→「システム」を開く
→ ” プロセッサ ” の行が搭載CPUの情報です
次に、確認したCPUがどれくらいの性能なのかを調べてください。
ドスパラのCPU性能比較ページを参照してみるとわかりやすいと思います。
Intelシリーズはこちら
AMDシリーズはこちら
CPUは ローエンド(低性能)/ミドルレンジ(中性能)/ハイエンド(高性能) に分けられますが、ゲームプレイに最低限必要なCPUはミドルレンジ(Intel:Core i5、AMD:Ryzen 5)以上といわれています。※2022年12月現在
同じCore i5、Ryzen 5の中でも更にランクが分かれるのですが、難しい話になってしまうのでまたの機会に。
つまり、いま搭載されているCPUが Intel Core i5 / AMD Ryzen 5 以上であれば、そのままで大丈夫。それ以下ならば交換する必要があるということです。
マザーボードを交換する
マザーボードについては、変える必要がある/ないがハッキリしています。
規格違いのCPUに変える場合はマザーボードも変える必要がある。この1点のみです。
CPUに合わせるという観点からマザーボードを選ぶ要素としては、次の2つがあります。
- CPUのチップセットが対応していること
- CPUソケット形状が合っていること
チップセットとは、CPUで処理したデータを各機器に送ったり、各機器を管理する集積回路です。
CPUメーカーのIntelやAMDがそれぞれ製造していて、IntelのCPUならIntelのチップセットが搭載されたマザーボード、AMDのCPUならAMDのチップセットが搭載されたマザーボード。さらにそれぞれグレードが分かれています。
チップセットについて詳しくはこちら。
CPUソケットとは、マザーボード上のCPUを取り付ける場所のことです。CPUの世代によって形状が異なっており、対応するマザーボードである必要があります。
つまり、古いマザーボードに新しいCPUは物理的に取り付けることが出来ません。
そのため、CPUを変える場合はまず「新しいCPUが今のマザーボードに搭載可能かどうか」を確認し、だめだった場合は新しいCPUに対応するマザーボードに交換する必要がある、ということになります。
ちなみにマザーボードを変える場合、PCケースに対応するサイズ( ATX / MicroATX / Mini-ITX )を選ぶ必要がある点も留意しておいてください。
CPUクーラーを交換する
CPUクーラーについては、ゲームを快適にプレイしたいなら交換したほうがいいかも、という枠組みです。
前述の通り3Dグラフィックスのゲームはパソコンの性能をフル活用するため、各パーツ、特にCPUが発熱します。
発熱の度合いはゲームタイトルにもよりますが、ゲームの画質や表示設定を「高品質」にすることでさらに負荷がかかり、高温になることがあります。
高品質のほうが当然、キレイなグラフィックでスルスル動いて、快適にプレイすることが出来るのは間違いないのですが…そうなるとパソコンの冷却性能をより高めてあげたほうが良いです。
なぜなら、パソコンに熱がこもるとファンが高速で回転してうるさかったり、様々なトラブルが発生したり、果てにはパーツが壊れてしまうリスクがあるからです。
どうせなら快適にゲームをプレイできるようにしたい!ということであれば、純正のCPUクーラーよりも冷却性能の高いものへ交換するとよいでしょう。
まとめ
・ゲーミングPCとは「3Dゲームをプレイするために必要なスペックを備えたパソコン」のこと
・グラフィックボードやCPU等のパーツを交換すれば、一般的なPCもゲーミングPCにできる(デスクトップPC限定)
ここまで読んだ上で「難しそう」「大変そう」と思われた方は、ぜひドスパラに相談してみてください。
ドスパラではデスクトップパソコンのアップグレードも、「このパソコンもアップグレードできる?」といった事前相談も承ります。
パーツ交換だけでなくパーツ選びもお手伝いしますので、「光らせたい」「かっこよくしたい」「予算はこれくらいにしたい」などのご要望を添えて、お近くのドスパラ店舗またはWEB相談窓口へお気軽にお問い合わせくださいね!