catch-img

水冷PCラジエーター増設編 | ドスパラボ日記 from ドスパラ札幌店

前回(水冷PC組み立て編)から引き続き水冷PC。今回のテーマは水温をどうやったら下げられるか!?というわけでラジエーターを増設してみます。ドスパラ札幌店発信。PCパーツのあれやこれやを実際に組み上げながら分かりやすく解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.水温はどうやって下げる?
    1. 1.1.水冷PC組み立て編の水路
    2. 1.2.今回の水路
  2. 2.温度センサーを使って比較
    1. 2.1.PC全体
    2. 2.2.CPU周り
  3. 3.CPUやGPUの温度
  4. 4.ラジエーター、ぜひ挑戦してください!

水温はどうやって下げる?

今回のテーマは水温をどうやったら下げられるか!?というわけでラジエーターを増設してみます。

今回使用したラジエーターはEK-CoolStream XE 360(厚さ6cmの太いラジエーター 120mmファン3連タイプ)

表面のファンはCorsair CO-9050066-WWを3本、裏面のファンはジャンクのファンを3本

フィッティングはEK-ACF Fitting 10/13mmを2つ

EK-CoolStream XE 360|Corsair CO-9050066-WW

ラジエーターはファンを使って冷やす為、放熱面積が広くて大きい方が冷えるでしょう。(原理的には空冷CPUクーラーと同じ考え方です。)

また、現在展示機に使用しているPCケース Core P3は小さかろうが、大きかろうがケース内に組込スペースがありません。

せっかくなのでドーンとケースの外においてみました。

せっかくなのでドーンとケースの外においてみました

このラジエーターは6cmもの厚みがありますので、表面だけにファンを装着しただけだとしっかり放熱されない場合があります。

通常の12cmファンであれば表裏で6枚装着、片面のみの場合は直進性の強い3.8cm厚のファン等を使ってみましょう。

またケース内に組込むとファンを含め9cm~11cm程の厚みになりますので、天板設置を想定していると、メモリ等に干渉します。

お使いのPCケース内の空間を事前に計算しておくか、外に出すのを前提に使用することをお勧めします。

水冷PC組み立て編の水路

水冷PC組み立て編の水路


GPUの冷却に使った水が直接CPUを冷やしにいっている状態。

GPU側が熱を持っている状態だと、GPUの熱にCPU温度が引っ張られてCPU側低負荷状態でもCPU温度が高くなりやすい。

今回の水路

今回の水路

前回の水路と違い、GPUの熱を吸った水をラジエーターで冷却、そこで冷えた水がCPUの冷却に使われるため、CPUの温度は、GPUの熱に引っ張られにくくなる。


温度センサーを使って比較

具体的にどのくらい冷えるかというと、FLIR C2の温度センサーを使って撮影した写真で比較してみましょう。

PC全体

温度センサー:PC全体

CPU周り

温度センサー:CPU周り

紫色部分が低温、オレンジ色から白くなるほど高温になります。
第1回目の構成でのCPUウォーターブロック周りから第2回目の構成の方がはっきり冷えているのがお分かりいただけるでしょう。

実際、第1回目の構成ではCPUのウォーターブロック、ラジーター上部を触ってみると思わず「熱い!」と思わず言ってしまいそうな温度でした。

第2回目の構成では、CPUウォーターブロックは冷たいと感じられる温度ですし、リザーバー前のラジエーターもぬるい程度まで温度が低下しています。


CPUやGPUの温度

次はCPUやGPUの温度を表にまとめました。計測方法は前回と同じです。

計測方法:3DMARK Fire Strike ULTRA
計測ソフト:HWMonitor

※各GPU 2回計測を行い2回目の高い温度を記載しています。

GPU温度比較表

アイドル時の温度は若干の室温の差が影響していると思います。それを踏まえても最大温度が35度で10℃~14℃ほど温度が低下。GTX1080Tiがこの温度なのを目の前で見ていると、思わず笑ってしまいました。

表には載せていませんが、第2回目のエアコンなしの状態では最大温度38度程で上昇しなくなりました。

続いて、CPU温度です。今回はここに影響が一番強くでています。

CPU温度比較表

全体的に温度低下は出来ているので良い結果です。

Fire Strikeに関しては、CPU温度が上がりきる前にテストが終わってしまうため、目安としては、OCCTの結果が良いでしょうか。

特にアイドル時のCPU温度が目に見えて低下してますね!23℃程下がっています。アイドル時はやはり室温程度でなければ!

最後に水温をまとめました。

水温比較表

こちらも第1回に比べて順当に冷えていますね。

丸1日CPUとGPUに負荷をかけ続けても、これ以上の温度上昇は起こりませんでした。これぐらい冷えていれば、GTX1080TiをSLIなどにしても60度未満に抑えられそうです。

空冷のCPUクーラーにも言えることにはなりますが、やはり放熱面積は大きいほどよく冷える!


ラジエーター、ぜひ挑戦してください!

いかがだったでしょうか。大きなラジエーターはメンテナンスフリーの水冷クーラーには採用されていませんし、ケース内に配置しようと思うと大きなケースでも内部に組み込めない等、ハードルが高いように感じますが、ケースに水路用のホールが開いているモデルならケース外に配置する方法もあります。

背面ファン部分を使うアタッチメントを利用してラジエーターを背負わせたりすると車のエアロパーツっぽくてかっこいいので是非チャレンジしてみてください

水抜きの方法やラジエーターの材質などについても、次の機会にまとめて掲載できたらと思っています。

パソコン修理担当
パソコン修理担当
ドスパラのパソコン修理担当

人気の記事

ピックアップ

ドスパラの自作PC組立代行サービス

記事を探す

ドスパラの修理サービス

累計20万台以上の修理実績

最短当日対応

※ 軽度な修理・店舗にパーツがある場合に限ります。(通常は7営業日ほど)

様々なメーカーPCに対応

※ WindowsPCのみの対応

データ保全を重視で安心

※ データ移行、バックアップのメニューをご用意

パソコンで困ったときには
お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

故障かな?と
思った時に。

自宅でサポートが
欲しい時に。

PCパーツを
選んで作るなら。

店舗案内

北海道・東北エリア

関東エリア

中部エリア

関西エリア

中国・四国エリア

九州・沖縄エリア

メーカー別修理・サポート実績